スポーツ新聞やエンターティメント系の週刊誌の広告欄に次のような広
告があるのを見たことがあるでしょう。
「低利でご融資・地方の方歓迎」「借金低利で切り替え」「借金の一本化・あき
らめないで」「他に借金がある方でも大丈夫」「債務の一本化・銀行並の低利で
即ご融資」
冷静に考えれば、この宣伝文句のようなことが不可能なことはすぐわかるので
すが、毎日毎日借金の返済のことで頭が一杯となっていて、迫りくる返済期日に
お金をどう工面しようかと悩んでいる人は、ついつい、この悪徳商法の罠にはま
ってしまうようです。
ここで紹介する悪徳商法は紹介屋ですが、罠にかける最初
の方法は、換金屋(買取屋)・整理屋も同じです。
甲さんが多重債務者であったとします。5日後のサラ金への返済資金がどうして
もできません。地元のサラ金に融資の申し込みをしたのですが、断られてしまい
ました。そこで目に留まった先ほどの広告主のところへ電話をします。
サラ金側の返答は(ほとんどの場合貸金登録をしてあります。トイチ業者といい、
「都1」すなわち東京都で貸金業登録して日の浅い業者の事をいい、登録番号や屋号
は頻繁に変更されるため実態の把握がなかなか困難です)「あなたの場合、
もう借入限度額が一杯だから、私のところでは融資が出来ませんが、融資先を紹
介します。」というものです。
そこで甲さんは指定された金融業者に融資を申し
込み、融資が受けられた場合20%から30%の紹介手数料を取られます。
では、このような場合、この紹介屋は本当に金融業者を紹介しているかというと
実際は紹介していないようです。あらかじめ審査の甘いサラ金のリストをもってい
て、そこに行くよう指示をするだけです。
そして甲さんは、3分の1近くのお金を、紹介屋にとられ、来月から融資金全額
の返済を始めねばならず、負債は一気に膨らんでいきます。