先日、父が亡くなりました。父は生前サラ金を利用していたことがあります。父は、借金
      については清算したと言っていましたが、本当かどうか心配です。サラ金業者に問い
      合わせてその場で借金の請求をされるのもいやだし、もし父の借金が残っているので
      あれば請求が来るはずだからそれまで待とうかとも考えています。その一方で、ある
      日突然多額の請求書が来るのではないかとも考え、不安です。どうしたらよいでしょうか。
      お父さんの借金の有無については、確かに借金が残っていれば請求が来るでしょうから、
      それまで待つという方法でも良いですが、実際にサラ金会社にお問い合わせになって
      もよいのではないでしょうか。
       ただし、問い合わせをしてもしなくても、お父さんが借りていたのであれば、その
      借金を支払う義務が原則として相続人である皆さんに引き継がれることに変わりはな
      いのですから、私だったら借りているところを見当をつけて、問い合わせをしてしま
      います。そして、もし借金をしていることがわかったら、それをどう処理していけば
      よいか考えればよいわけで、あるのかないのかわからず不安な日々を過ごすよりは良
      いのではないでしょうか。個々のサラ金会社の見当がつかないのであれば、お住まい
      のところの貸金業組合に事情を話して、お父さん名義の借金の有無を問い合わせても
      よいと思います。ただし、その組合に加盟している業者分しかわかりませんから、も
      しお父さんが非加盟業者から借り入れていたとしますと、組合に問い合わせをしても
      その仔細はわからないということになります。
       もし、借金があることがわかった場合ですが、お父さんにプラスの財産がほとんど
      ないのならば、借金があることがわかったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放
      棄の手続をなさればよいと思います。ただし、相続放棄の手続をすると、借金を支払
      わなくても良くなるだけでなく、仮に相当額(借金を支払っても相当額余る場合)の
      プラスの財産があってもそれを引き継ぐ権利もなくなってしまいます。したがって、
      このようにプラスの財産についてもどのくらいあるかどうかわからないということで
      あれば、限定承認(残された財産額を限度として、借金を支払うこと。そうすれば、
      借金を支払った後のあまりの財産を引き継ぐことができます)の手続を取ればよいわ
      けですが、この場合もやはり3ヶ月以内に家庭裁判所にその申立をすればよいのです。
      ただし、限定承認の場合は、法定相続人全員が行わなくてはなりません。

   
      最近、私は知らない会社(A社)から約120万円(元金15万円・遅延損害金105万円)の
      支払請求を受けました。電話で確認したところ、10年以上前のB社からの買物代金が
      未払いだから支払うようにということでした。確かに私はB社から買い物をした記憶
      はありますが、この10年間まったく請求がなく、しかも私は夜逃げをしたわけでも何
      でもありません。私は、この120万円を支払わなくてはならないのでしょうか。
      おそらくA社は回収できなくなった売掛等債権を買い取り、債務者に支払請求をする会
      社だと思われます。つまり、あなたに対する売掛債権をB社から買い取り、多額とな
      った遅延損害金を含めてあなたに対し請求しているのでしょう。
       まず、債権が譲渡された場合には、元々の債権者から債務者であるあなたに対し、
      譲渡した旨の通知がなされるはずです。そういう通知がない以上は、あなたはA社に
      対し支払う必要はありません。そういう通知がないのにも関わらず、あなたがA社に
      支払った場合、その後B社からの請求に対し、あなたはA社に支払ったから支払わな
      いとは主張できなくなってしまいますので気をつけて下さい(もちろんその場合でも、
      A社に対し支払った金銭の返還を求める権利はありますが、実際に返還される可能性
      は少ないと思います)。
       また、買い物をしたのが10年以上前であり、この間まったく請求がないということ
      ですから、仮にA社に対する債権譲渡に関する手続が法律通りされていたとしても、
      その債権は時効によって消滅している可能性があります。なお、債権者が会社である
      などその債権が「商事債権」ですと、時効期間は5年となります(それ以外の時効期間
      は、10年です)。
      このようにあなたはA社に対し支払う必要はないと思われますから、支払う意思の
      ないことを内容証明郵便でA社に対し通知しておけばよいでしょう。

   
      私は商工ローンとの取引を長期間継続してきました。それは、ご承知のようにジャン
      プ手形を繰り返し振り出すことによって、何とか不渡を回避してこれたのですが、
      最近になって商工ローンから少しでも元金入金をするように言ってきました。ど
      うすればよいでしょうか。
      昨年の過激な取立事件をきっかけに、日栄、商工ファンドに対する社会的批判が強ま
      り、それは出資法等改正という事態にまで至りました。すなわち、利息制限法所定利
      率を超えても刑罰の対象にならない限界利率が従前の年40.004%から年29.20%になり、
      また連帯保証人に対しては主債務者に対する貸付がなされる度に通知を要することと
      なったのです。
       しかし、そもそも利息に関する基本法である利息制限法所定利率を超えて支払いを
      受けるためには、貸金業規制法所定の厳格な要件を満たすことが必要であるのに、実
      際には債務者の法的無知を逆手に取り、その要件充足が不十分なままに利息徴求がな
      されているのが実態と思われます。したがって、目安として3年以上の長期間にわたり
      取引を継続されている場合には、債務残元金は大きく減少し、場合によっては過払い
      になっている可能性も少なくありません。
       そのため、商工ロ−ンからの借り入れを負担されている債務者の皆さんは、少しで
      も被害金額を少なくするためにも、利息制限法所定利率に基づく計算を基本とした法
      的手続(特定調停手続、手形の取立等禁止仮処分申立、債務不存在確認訴訟、過払金
      返還請求訴訟)による処理をされることが必要かと思われます。

   
      私の長男は19歳ですが、学校時代の友人からお金を用意してもらいたいと言われ、
      断りきれずサラ金から30万円を借りてその知人に渡しました。最近そのサラ金会
      社から支払の請求が来るようになりました。どうしたらよいでしょうか。
      未成年者(20歳未満)であるお子さんが親権者(父母が結婚している場合はその
      両方)の同意を得ないで借入契約をしたわけですから、その契約を取り消すことが出
      来ます。20歳未満の者はまだその判断力が未成熟であり、保護の必要があると考え
      られているからです。したがって、親権者の名前で、債権者に対し契約取消の意思表
      示を内容証明郵便等により行えば、お子さんに法的支払義務はなくなります。ただし、
      既に結婚している場合は取り消すことが出来ません。また、もしお子さんが借入契約
      をするにつき自分が未成年者でないかのような言動を積極的に行っている場合は、そ
      の契約を取り消すことは出来ません。なお、親権者がお子さんの借入契約を追認した
      場合(例えば、その借金の一部を返済するなどの行為をすること)にも、取り消すこ
      とが出来なくなりますので、注意して下さい。

   
      私は、飲食店を経営していますが、最近お客の減少により経営状況が悪化してい
      ます。毎日少しずつ返済すれば良いと言ってくれているところ(日掛業者)から事
      業資金を借りようと思っていますが、問題はありませんか。
      一般の貸金業者の場合、返済は月払いが原則であるのに対し、日掛業者(日賦
      貸金業者)と言われる貸金業者の場合、返済期間の100分の70以上の日数にわた
      り、日掛業者が借入人の営業所等に集金に行かないといけないとされています。たと
      えば、返済期間が100日とされた場合、貸金業者が少なくとも70日以上借入人の
      お店に集金に出向かなくてはならないので、日掛業者と言われているのです。借入人
      は返済に出向く手間は省けるわけですが、その一方で利息は年109.5%まで出資
      法による処罰の対象にされません。一般の貸金業者の場合、出資法による処罰の対象
      にならない限度が年29.2%(本年6月1日より)とされているのに対し、このよ
      うな異常とも思われる高利率であることが大きな問題です。さらに、日賦貸金業者の
      貸付先は、常傭者5名以下の物品販売業、物品製造業、サ−ビス業を営む者に限定さ
      れているのに関わらず、サラリ−マン、主婦等にも貸し付けたり、いろいろな理由
      (例・毎日のように集金に行くと、借入人の営業の迷惑になる)をつけて1週間に1
      回くらいしか集金に行かないなど、脱法的営業・違法営業を行っている業者もみられ
      るようです。
       このように、日掛業者についてはサラ金・商工ロ−ン問題の原因でもある高金利が
      それらを上回る状態で放置され、さらに前述のような日掛業者特有の脱法的営業・違
      法営業の存在とあわせて、被害を受ける蓋然性が高いといわざるを得ません。

   
      私が経営する会社の従業員の給料を差し押さえるという命令が、裁判所から届
      きました。その他に、陳述書、事情届という文書が入っていました。どう処理すれ
      ばよいのでしょうか。
      その差押命令が届いた事情は、その従業員が債権者(差押命令に書いてある)
      に対する債務を約束通り履行せず、債権者が裁判所に訴訟などを提起し、最終的に裁
      判所もあなたの従業員に支払債務があることを認めたということです。そして、債権
      者は、従業員があなたの会社から毎月支払いを受けている給料の内、法定控除額(所
      得税・社会保険料など)を控除した残額の4分の1(ただし、控除残額の4分の3が
      21万円を超えるときには、その超過額全額)を、あなたの会社から直接自分の方へ
      支払ってもらい、自分の債権の回収をはかろうとしているのです。その差押命令は債
      務者である従業員のところにも届いているはずですが、債務者に送達されてから1週
      間が経過すると、債権者から取り立てがあなたの会社にされることになります。その
      時、会社としては正当な理由がない限りその支払を拒否できません。その取立に応じ
      ない場合には、今度は会社が債権者から取立訴訟を起こされることになってしまいま
      す。会社として行うべきことは、陳述書に必要事項を記入して、債権者の取立に応じ
      て支払った場合、または法務局に供託した場合にはその旨の事情届を裁判所に提出し
      ておけばよいでしょう。また、差押が2つ以上になったならば会社は差押金を債権者
      に支払わないで、法務局に供託する必要がありますので注意して下さい。

   
      私は国民年金の支給を受けていますが、サラ金の借金が150万円あります。
      スポ−ツ新聞で「年金立替融資」という広告を見たので、そこで借りて150万円の
      借金を一括返済しようと思いますが、問題はないでしょうか。
      もともと、年金受給権は年金福祉事業団、労働福祉事業団等、法律に定められた
      ところ(実際の事務は、業務指定を受けた一般銀行が行う)にしか担保に入れるこ
      とは出来ません。したがって、年金を担保として貸付をするという業者は、高利で
      融資し、その際に年金証書、年金振込口座の預金通帳、キャッシュカ−ド等を預か
      り、借入者の口座に年金が振り込まれる度に預かったキャッシュカ−ドを使って返
      済資金を引き出すのであり、法律的に年金受給権を担保として融資しているわけで
      はありません。しかし、このような脱法的行為により自社への高利(年40%近い)
      の返済を優先的にさせているわけですから、このような広告を信用し借り入れるこ
      とは避けるべきです。
       なお、法律に認められている年金福祉事業団等から年金受給権を担保により借り
      入れる場合も、借入金全額の返済が完了するまでの間、定期的に支払われる年金全
      額が返済に回され、年金受給者の手元には年金の支払いがされませんので、この場
      合も慎重に判断しなくてはなりません。

   
      免許証、健康保険証在中のバッグが盗難に遭いました。警察には盗難届をしま
      したが、これらを使ってサラ金から借入をされたらそれを私が払わなくてはならな
      いのでしょうか。
      盗難物を使って本人以外の者が借入行為を行った場合、法律上本人に支払い義務
      が発生することはありません。契約(金銭借入契約)の責任は、契約者本人、つま
      り契約を実際に行い、金銭を業者から受領した者(窃盗犯または、その者から盗難
      物を受け取りそれを使った者)が負担しなくてはならないのです。
       業者から請求を受けることはないと思いますが、もし業者から支払請求がされた
      (たとえば、写真が貼り付けられていない健康保険証が使われ貸されてしまった場合)
      ならば、事情(免許証等が盗難された事実・そちらに借入申込みをしたことのない事
      実)を業者にきちんと伝え支払いを拒否することです。裁判を起こされることもない
      とは思いますが、もし裁判を起こされたとしてもあなたが借りたという証拠はないは
      ずです。たとえば、借入申込書のあなたの住所氏名の筆跡は当然あなたのものとは違
      うはずです。したがって、曖昧な態度をとらず借りていないものは借りていないと、
      毅然とした態度で支払いを拒否すればよいでしょう。

   
      私は10年ほど前にサラ金から借入始め債務額が増大したため、8年前に夜逃
      げ同然に現住所地に転居しました。最近勤務の都合上、住民票を現住所地に移した
      ところ、数件のサラ金業者から未返済分の支払督促がきました。請求金額が、私に
      は支払えない金額ですので途方に暮れています。どうしたらよいでしょうか。
      サラ金業者が会社の場合は貸付債権は5年で時効にかかり、サラ金業者が会社
      でない場合には10年で時効にかかり消滅します。したがって、支払督促を
      してきているサラ金業者が会社の場合に、あなたがこの8年ほどの間に支払
      請求を受けていないのであれば、請求されている金額を支払う必要はありま
      せん。しかし、あなたが今回のサラ金業者からの支払督促に対し債務の存在
      を認める行為をしている場合(例えば、債務の一部又は利息の支払い、債務
      を確認する書面の提出など)には、時効の利益を放棄したとされ時効主張が
      認めらない場合があります。そういう場合には、他の債務合計額、あなたの
      収入財産状況等を考慮して
      (1)調停による支払額の減額交渉を裁判所で行う
      (2)破産宣告申立を行う・・・の、いずれかによって対処することになる
      と思います。支払請求をしてきたサラ金業者が会社でない場合には、まだ時
      効を主張できませんから、調停手続か破産宣告申立によって対処することに
      なります。

   
      会社社長をしている友達に頼まれ、その会社が商工ロ−ンから300万円借
      り入れる際に保証人になったところ、現在商工ロ−ン業者から1000万円支払う
      ように言われています。私は1000万円を支払わなくてはならないのですか。
      あなたが1000万円支払うように請求されているのは、あなたが締結した
      保証契約が単なる保証契約ではなく、限度額1000万円の根保証契約だっ
      たからだと思われます。つまり、あなた自身としては300万円の借入時に
      おいて保証人になったのだから、それ以上の金額の保証責任はないとお考え
      だと思いますが、少なくとも業者に提出してある契約書には債務者の債務全
      部について1000万円を限度としてあなたが保証すると書かれているはず
      です。この場合、あなたは300万円の借金については保証の意思があった
      わけですから、その支払義務はあることになります。しかしそれを超える金
      額の保証意思はなかったわけですから、支払義務はないことになりますが、
      最終的には債務不存在確認訴訟等の裁判で決着をつけざるを得ないと思われ
      ます。業者は保証責任存在の証拠としてあなたが署名押印した保証契約書な
      どを提出してくるでしょうから、あなたとしては契約書作成時において根保
      証責任についての充分な説明がなかったこと、場合によっては詐欺的、威圧
      的な方法によって署名押印に至ったことなどについて、十分説明できるよう
      にしておくことが、裁判に勝つ為に必要になってきます。

   
      3年ほど前から商工ロ−ン業者と手形貸付取引をしていますが、最近では1
      0日に1回の割合で手形を決済するようになってしまい、仕事どころではあ
      りません。どうしたらよいでしょうか。
      商工ロ−ン業者と長期間取引をしていますと、かなりの金額の支払いをし
      ているにも関わらず借入残額が一向に減らないという事態がかなりみられま
      す。これは借入契約における利率が利息制限法を超過した高利率(実質30
      %以上)だからです。この場合には、利息制限法所定利率(15〜20%)
      に基づき今までの取引の計算の仕直しをして、その結果の残元金を支払うと
      いう方法が考えられます。また計算の結果、払いすぎている場合もあり得ま
      すが、その場合は法律的には逆に払いすぎの分の返還を業者に求めることも
      可能となります。ただし、直接業者にその旨の申し入れをしても受け入れら
      れる可能性はほとんどないと思われますので、裁判所の債務弁済協定調停手
      続又は債務不存在確認訴訟等によらざるを得ないと思います。注意しなくて
      はならないのは、手形貸付を利用し業者に手形を担保として振り出している
      場合にはその手形を決済していかないと、裁判等をしている間に手形不渡→
      銀行取引停止処分→事業継続不可能という事態にもなりかねないことです。
      そこで、これら手形が不渡処分にされないように手形譲渡禁止等仮処分とい
      う手続(裁判所指定額の保証金が必要)をしておく必要があります。この仮
      処分を裁判所が認めてくれますと、仮に手形が取立に回され資金不足等で決
      済されなくても、銀行取引停止処分に至る不渡とはならないのです。

   
      最近テレビ、新聞、週刊誌等マスコミで「根保証」という言葉を聞くことが
      あります。どういう点が普通の保証と違うのでしょうか。
      普通の保証というのは、ある人の特定の債務についてのみ保証責任を負うも
      のです。たとえばAが500万円の借金をしてあなたがその保証人になった
      場合、仮に債務者Aが支払をしなかったとすれば保証人のあなたはAにかわ
      ってその500万円を支払えば保証人としての責任は終了します。Aが同じ
      相手にその500万円の借金以外に債務を負担していたとしても、あなたは
      Aから保証責任を問われることはありません。しかし、あなたが限度額を5
      00万円、保証期間を3年とする根保証人になっている場合は、Aが先程の
      500万円の借金を支払終わった後にさらに300万円の借金をしてその支
      払がされていないとすれば、あなたは保証期間中であればその300万円に
      ついても保証責任を問われることとなるのです。つまり、根保証人は保証期
      間中はその限度額の範囲内で、Aの債務全部を保証したことになるのです。
      問題なのは、根保証契約が保証人に対しこのような大きな責任を負わせるも
      のであるにもかかわらず、根保証人に対しあたかも保証人が契約した時点で
      の債務だけの保証であるかのような説明しかなされず根保証契約が締結され
      ることがあるということです。最近マスコミで取り上げられているのはいわ
      ゆる商工ロ−ン業者(事業者向け融資を行っている貸金業者)の問題ですが、
      そこでも商工ロ−ン業者が十分に根保証について説明していないために、多
      くの人たちが過大な保証責任を負わされているということが問題視されてい
      るのです。

   
      「商工ロ−ン」についてのマスコミ報道が最近よく見られますが、どうい
      う点が問題なのですか
      サラ金業者が一般消費者を対象に無担保無保証により小口(原則50万円
      まで)の貸金業務を行っているのに対し、中小零細企業・事業者向けの融資を
      行っている貸金業者を「商工ロ−ン」業者と言っています。サラ金とは異なり、
      融資にあたっては手形や不動産を担保に取ることが一般的であり、事業者向け
      ですからその貸付金額も多額になっています。そして必ずと言っていいほど根
      保証人がつけられているのです。
       最近社会問題になっている理由は、まず一般の人にはわかりにくい根保証契
      約について、あたかもその時点での借入金についてのみの保証契約であるかの
      ような説明しかしていない点があげられます。つまり実際に債務者が支払をし
      なかった場合には、保証人はその予想に反して保証契約を締結した時点での債
      務以外の債務についても保証人としての責任を問われているのです。しかも、
      その取り立て方がいわゆる第一次サラ金パニック当時のサラ金の取立を思わせ
      るような、非常に過酷な方法によっているのです。最近の報道では、取立の際
      に「腎臓を売れ」「目玉を売ったら許してやる」などの暴言をはかれた保証人
      もいたことが明らかになっています。さらに、被害の中心的な原因として利息
      制限法所定利率を大幅に上回る高金利があげられます。短期のつなぎ資金とし
      ての利用であればともかく、ある程度長期の事業継続用資金として利用するの
      には到底無理のある高金利が設定してあり、このような商工ロ−ンの利用は事
      業者として危険な選択であると言ってよいでしょう。

   
      2週間前に死亡した父宛に、サラ金から借金返済催促状が届きました。家
      族はまったく知らなかったことで、びっくりしています。法定相続人であ
      る母や私達子供は支払う義務があるのでしょうか。
      人が死亡すると、相続、つまり亡くなった人の財産の引継が発生するので
      すが、その際引き継がれるのはプラスの財産、例えば不動産、預金、有価
      証券等だけでなく、マイナスの財産、すなわち借金の支払い義務も引き継
      がれることになります。したがって、亡くなったお父さんの借金のことを
      法定相続人としてはまったく知らなかったとしても、原則として法定相続
      分の割合で引き継ぎ、支払う義務が生じます。
       ただし、法定相続人が、自分が法定相続人となったことを知ってから
      (通常は、例えばお父さんが死亡した時)3ヶ月以内に家庭裁判所に相
      続放棄の申述手続を行えば、借金を引き継がなくてもよくなります。た
      だし、この場合は、借金を引き継がないだけでなく、プラスの財産(不
      動産、預金等)も引き継げなくなります。つまり、プラスの財産は引き
      継ぐけれど、借金の支払い義務は引き継がないということはできません
      ので注意して下さい。
       また、業者によっては、借入契約時に債務者に生命保険(保険料は、
      サラ金業者が支払っていることが多いが、そうでないところもあったよ
      うだ)をかけていて、債務者が死亡した場合には死亡保険金から弁済に
      充てるようになっている場合もあります。この場合は、お父さんが死亡
      したことを伝えれば、戸籍謄本等を提出するのみで、法定相続人が支払
      う必要はないということになると思われます。

   
      今日、自宅にサラ金から電話があり、私の夫が借金をしていることが
      わかりました。家族は支払わないといけないのでしょうか。
      結論から言いますと、妻(家族)であっても、あなたの夫の借金のため
      に連帯保証人になっている場合を除き、支払う義務はありません。
       サラ金業者は、妻(家族)に支払義務がなくても家族関係に絡めて、
      妻(家族)に対し支払への協力を求めることが少なくありません。しかし、
      支払義務がない以上安易に支払うべきではなく、それは夫の(家族の)借金で
      あり私(妻、家族)にはまったく関係ないのだから以後請求の電話などをしな
      いよう断固として申し入れるべきです。それでも、状況が改善されない場合に
      は、その業者を監督している役所(業者の営業エリアの広狭によって異なりま
      すが、都道府県又は各財務局)に行政指導の申し入れをしたり、ケ−スに
      よっては警察に取締を申し入れてもよいのではないでしょうか。
       夫の借金は、夫が自分の力で解決することが、夫のためにも家族のためにも
      大事です。妻(家族)として夫のためにしてあげられるのは、かわりに借金を
      返済してあげることではなく、自分で問題を解決する決意をした夫に対して、
      借金問題解決に詳しい専門家や相談窓口を紹介してあげること、そして一刻で
      も早く相談に行くことを勧めてあげること、であると思います。本人に代わっ
      て支払ってあげれば確かに早く問題は解決されますが、本人は痛みを感じませ
      んから近い将来またサラ金から借りる事態にもなりかねません。また、家族も
      無理して返済するとその家族自身も借金に苦しむことにもなりかねません。

   
      私は約500万円の借金があり、一方収入が手取月20万円に過ぎないので、
      やむを得ず破産申立をしたいと考えています。しかし、借入先数社で借入
      申込みをする際に、家族の名前を書いた事が心配です。
      借入申込書に、家族の名前をあなたが書いたところで、その家族に法
      的支払義務が発生することはありません。
      借入申込書に家族の住所・氏名・勤務先等の記載を求められるのは、あなた
      に連絡が取れなくなった場合の連絡先確保の必要があるからだと思われます。
      したがって、そこに記載されたからといって、その家族にあなたの借金の支払
      義務が生じるわけではないので、あなたが破産宣告申立をしたとしても、家族
      に対し支払請求がされることはあり得ないはずです。
       しかし、場合によってはその記載に基づき、その家族に対し支払への協力が
      求められることがあるかもしれません。その場合には、その家族は支払義務が
      ないのだから、断固として支払を拒否すればよいのです。そして、再三にわた
      る支払拒否にも関わらず状況が改善されない場合には、その業者が貸金業登録
      を受けている監督官庁(各都道府県または各財務局)に是正の申し入れをして
      下さい。

   
      現在約300万円の借金があり、先月会社を解雇されました。もう破
      産しかないと家族は言いますが、破産するとどうなるのですか。
      まず借金はどうなるかということですが、破産宣告を受けただけでは、
      借金は残ったままです。破産宣告というのは、裁判所が「あなたの現在の収入、
      財産及びそれらに対する将来の見通しも考慮した結果、あなたには現在の借金
      を返済する経済的能力がありません」ということを宣告するに過ぎないからで
      す。したがって、借金支払いを免れるためには、更に免責(借金は支払わなく
      てもよい)という裁判を得るための手続を行う必要があります。つまり、破産
      宣告イコ−ル借金棒引きではないのです。
       また、破産宣告を受けると、家族にも迷惑がかる、子供の進学・結婚・就職
      に支障が出る、人に知られるのでまともに暮らしていけない、戸籍・住民票に
      破産者であることが記載される、選挙権がなくなる、だから、破産できないと
      いわれることがあります。しかし、これらについてはご心配されるようなこと
      はありません。お金に換えられる程度の価値のある財産を持っていない方の、
      いわゆる消費者破産の場合、その主なデメリットは、破産宣告を受けてから
      7〜10年程度は借金やクレジットを組めないということです(他には、弁護
      士、司法書士等の欠格事由だったり、特定の仕事ができなくなるというデメ
      リットはあります)。もちろん破産宣告を受けるということは、ご本人やご家
      族にとって重大なことですが、借金問題の解決方法として破産宣告が相当な場
      合には、破産宣告申立手続を取り一日も早く再起をはかるべきではないでしょ
      うか。破産手続は、借金に苦しんでいらっしゃる方を救済する有効な法的手段
      として、存在していると考えてもいいと思います。

   
      夫が私達家族に内緒でサラ金から借りているようです。今迄、夫の借金
      を親族で2回ほど返済しており、親族一同ほとほと疲れてしまいました。夫が
      二度と借金できなくなる方法はありませんか。
      一応、お近くの貸金業協会に対して行う貸出自粛願という制度があ
      ります。しかし、この貸出自粛願に関しては、
      (1)貸出自粛願は本人が届け出ることを原則としているため、本人が承知して
      くれず出しに行けない
      (2)一方、自粛願の取下げは、本人からの申し出さえあれ、家族の承諾なしに
      自由に出来るので、家族がやっとの思いで本人を連れて自粛願いを出させてき
      たのに、数日後には本人が取り下げてしまい、また借金をしてしまった
      (3)この貸出自粛願が出されているという情報は、貸金業協会に加盟していな
      い業者には届かない・・・などといった相談がよせられています。したがって、
      過度な期待はしない方がよいでしょう。もし、借入先が具体的にわかっている
      のであれば、その業者に事情を詳細に話し、本人に対し貸し出しをしないよう
      依頼するという方法もあります。しかし、サラ金業者は金銭の貸付が業務です
      から、この方法も限界があるといわなくてはなりません。結局、借金をしない
      ようにするためには、本人の自覚に待つ以外有効な手段はないということです。
       なお、親族の皆さんには返済義務はありませんので、業者からの返済協力の申
      し出に対してもきっぱりと断りの姿勢を維持していくことが、本人のためにも
      そして親族の皆さん自身のためにも大事だと思います。

   
      私には約500万円の借金があり現状では破産宣告を受けるしかない
      と考えていますが、破産宣告を受けると給料が差し押さえされるのでは
      ないかと心配です。
      破産宣告を受けるとただちに差押がなされるわけではありません。
      借金の返済が滞ってから、債権者が給料の差押という結果を得るためには、債権
      者が行わなければならない手続があります。
       あなたが借りたお金を返さない場合、まず債権者はあなたを相手として「貸し
      たお金を返せ」という裁判を起こす必要があるのです。そして、裁判の結果あな
      たに対し「借りたお金を支払いなさい」という判決が出されます(ただし、債権
      者が公正証書を作っている場合には、ここまでの手続をする必要がありません)。
      次に、債権者はその判決をもとにして、あなたの給料を差し押さえることの許可
      を裁判所に求めます。裁判所が差し押さえを認めますと、裁判所から、債務者で
      あるあなたと、給料を支払ってくれる勤務先にも差押命令が届くということにな
      ります。
       破産宣告の申立をするということは、返済できない状態であることを意味しま
      すから、結果として給料差押という事態に至ることはあり得るわけですが、破産
      宣告申立がただちに給料の差押という結果を導くわけではありません。債権者が
      あなたに対し裁判を起こさないのであれば、あなたが破産宣告の申立をしても給
      料を差し押さえられるということはありません。
       したがって、実際には返済の可能性がなく破産宣告を受ける以外借金を整理す
      る手段がない場合は、給料の差押を心配して破産宣告申立を躊躇する必要はない
      と思われます。

   
      私には約200万円の借金があり今まで支払い続けてきましたが、最近
      今まで通りの金額を支払っていくのが苦しくなってきました。破産をし
      ないで、なんとか支払っていきたいのですが・・・。
      業者との契約に基づく約定返済額の支払いが苦しくなってきたけれど返
      済を継続していきたいというのであれば、直接業者と減額交渉をするという方法
      もありますが、簡易裁判所の債務弁済協定調停手続を利用してみたらいかがでし
      ょうか。
       これは、裁判所という公の場所で、調停委員という第三者に債権者との間に入
      ってもらい、月々の返済額の減額交渉を行うものです。調停委員は双方の言い分
      を聞いてできるだけ問題解決がはかれるよう話し合いを進めてくれますので、業
      者と直接交渉するよりは解決がはかりやすいと言えます。
       ただし、実行可能な返済計画を立てられないと、調停の場を持っても実質的な
      解決を得られないこととなりますので、注意が必要です。そのおおよその目安は、
      借金の残元金を3年程度の分割で支払う経済的余裕が自分にあるか否かです。例
      えば毎月の手取収入(ボ−ナスは除きます)が25万円、生活費が20万円であ
      れば、毎月の返済可能額は5万円以内であり、この場合借金の残元金が約180
      万円以内(=5万円×36ケ月)であれば、調停による実質的な解決が得られる
      のではないでしょうか。この場合に残元金が180万円を大幅に超えるというの
      では、調停も交渉はまとまりにくいでしょうし、もしまとまったとしても途中で
      挫折してしまうことになるでしょう。調停で解決しようとする場合には、分割支
      払い期間中無理なく返済実行ができる返済案を作ることが大事だということです。