失われた十九年

 〜あの、2001年春を忘れない。 − 被強制配転者 〜

 

心に桜が咲かない春 寒いままの季節

突然の宣告は 流れる時を止めたまま

始まりがあれば終わりがある 当たり前の事実

こんなにも簡単に これほどまでにあっけなく

 

気づいたら 仕組まれたマナ板の上

もがいていた 笑い話にもならない

 

憎んで恨んで呪ったならば 楽になれるかしら

やりきれない想い ただ引きずって生きている

この先何年かかるのだろう 空を見上げるまで

もう取り戻せない ああ、失われた十九年

 

 

やがては若葉がきらめきゆく 別の世界のよう

置去りの出来事は 些細なことと忘れられ

所詮規格外部品ひとつ 取替えれば終わる

それなのにこだわって 使い回してイジメるの

 

気づいたら 仕組まれたワナにハメられ

追い詰められ 深い闇の中さまよう

 

涙こぼし泣いたならば 明日が見えるかしら

やりきれない時間 ただあてもなく生きている

この先何年かかるのだろう 過去を笑えるまで

もう取り戻せない ああ、失われた十九年

 

憎んで恨んで呪ったならば 楽になれるかしら

やりきれない想い ただ引きずって生きている

この先何年かかるのだろう 空を見上げるまで

もう取り戻せない ああ、失われた十九年