整理屋

最近整理屋に関する苦情が増えてきました。
広告等は他の悪徳商法と同じで、 広告を見た人が電話をし、「うちでは融資できない」というところまで同じで す。ところが、その後、「お宅は、もうとても払えないから、自己破産したらど う、うちの顧問弁護士を紹介するから」といわれます。
そして電話をかけた債務者は、事務所の一角らしきところに行き、債務処理に関 する権限を弁護士に委任します。その場に弁護士はおらず、事務員らしき人が数 名いて委任状を書き、月々の返済額を記入し、一度でも返済金が送られてこない 場合は辞任する旨書いてあるのが通常です。
この場合であっても、その弁護士が現在の債務を利息制限法に引き直し、且つ将 来利息も取らないという形で業者と交渉してくれればよいのですが、整理屋提携 弁護士といわれる者の行う整理は、ほとんどそのような努力もせず、業者の言いなりの債務額 を基準として任意整理に入り(そのほとんどの事務に弁護士はタッチしていない、現実 に整理案を作るのは事務長といわれる整理屋)また弁護士の報酬、サラ金業者への キックバックが多額になるため、月々の返済額はわずかで、一向に債務が減少しません。
確かに提携弁護士名でサラ金各社に「受任通知」を送付するため、サラ金の取立は 止みますが、実質的な債務整理はほとんど行われていないといっても過言ではありません。
先日、横浜で「消費者金融懇話会」という整理屋が摘発を受け、同時に提携弁護 士も逮捕されました。
大多数の弁護士が、このクレ・サラ問題に真剣に取り組み、多数の多重債務者を 救済していますが、一部ではあるといっても、このような弁護士がいることは悲 しいことであり、また被害の大きさから、大きな社会問題となっております。
弁護士に任意整理をしてもらうにしても、確かな人からあるいは弁護士会等から弁護士 を紹介してもらい、間違ってもサラ金業者から弁護士を紹介してもらわないことです。